中東情勢の緊迫化により原油の国際価格が上昇し、安定的なエネルギー供給が国際的な喫緊の課題となっています。さらにデジタル分野においても、データセンターの建設やAI(人工知能)の普及による電力需要が増加。「エネルギー危機」とも言える事態が懸念されています。
そうした中、次世代のエネルギーとして期待されるのがフュージョン(核融合)エネルギーによる発電です。原子力発電よりも環境への負荷が少なく安全性が高いことから、実用化に向けた研究が加速。フランスで建設が進む「国際熱核融合実験炉ITER(イーター)」が、世界33ヶ国が協力するプロジェクトとして注目を集めています。
今回は、フュージョンエネルギーとは何かという基本から、ITER開発の現在地や日本におけるフュージョンエネルギー発電の未来について、国際核融合研究評議会 日本政府代表や、核融合科学技術委員会 主査を歴任し、ITERプロジェクトにも関わった経験をお持ちの上田良夫教授による解説です。
INDEX
フュージョンエネルギーとは何か

原子力エネルギーとの違い
(編集部)フュージョンエネルギーとはどのようにして生成されるエネルギーなのでしょう。
(上田先生)太陽が輝き続けるのは、その内部で「核融合反応」と呼ばれる現象が起きているからです。この太陽と同じ仕組みを地上で再現し、エネルギーを得る技術がフュージョンエネルギー技術で、核融合エネルギーとも呼ばれます。
(編集部)「核」と聞くと、どうしても原子力発電や核兵器を想起してしまいます。核融合エネルギーは、原子力よりもクリーンで安全な技術とのことですが、違いを簡単に教えていただけますか?
(上田先生)名称に「核」とついているので、被爆国でもある日本では敏感に反応する人も多いかと思います。そうしたことから近年ではフュージョンエネルギーという呼称が一般的になっています。 このフュージョンエネルギーと原子力エネルギーの違いを説明すると、まず原子の真ん中には原子核というものが存在します。フュージョンエネルギーとは、この原子核を超高速で衝突させて「核融合」を起こすことで、膨大なエネルギーを生み出す技術です。一方の原子力は、原子核を「核分裂」させることでエネルギーを生み出します。
大きな違いは「融合」と「分裂」。フュージョンエネルギーは、水素の仲間(重水素や三重水素)を融合させることでエネルギーを生み出します。核融合反応で生じるのは、ヘリウム原子核と中性子ですが、ヘリウムは安全な元素です。また、中性子は他の原子と衝突するとその原子を放射化しますが、フュージョンエネルギーでは、装置を構成する元素を適切に選ぶことで、放射能が比較的短い期間で減衰するようにしています。さらに、核融合するのに必要な燃料供給が止まれば反応も即座に止まり、その後は装置を強制的に冷却する必要はありません。
しかし、原子力発電については、燃料(ウランやプルトニウム)の核分裂で生じた原子核が長期間にわたり高い放射能をもちます(高レベル放射性廃棄物)。核分裂反応を停止しても、この原子核が大きな熱を発生するため、長期間にわたり冷却が必要になります。ここが核融合と核分裂の明確な違いです。
(編集部)いずれも原子核が関わるものの、「融合」と「分裂」の違いがあるわけですね。
オイルショックをきっかけに研究が加速
(上田先生)歴史を紐解くと核融合の研究は、1920年代にエディントン(英国)が恒星のエネルギー発生が核融合反応によるものであると示唆し、1939年にベーテ(ドイツ)がその詳細を明らかにしたことから始まりました。1940年代に英米で秘密裏に研究が始められたようですが、残念ながら第二次世界大戦(1939-1945年)の影響で、アメリカでは核融合ではなく核分裂、原子爆弾の開発へと進んでしまいました。
(編集部)その後、原子力の応用として原子力発電が生まれたとはいえ、負の歴史ですね。
(上田先生)フュージョンエネルギー…核融合の研究に本格的に取り組むようになったのは、第二次大戦後と言われています。当初は各国が秘密裏に研究していたのですが、核融合は核分裂に比べて実現が難しい技術でした。そこで研究を公開して各国で協力しようということになり、1958年に研究が公開されました。 ただ当初は様々な試みがなされたものの多くは期待した結果が得られない状況でしたが、1960年代半ばにソ連で開発されたトカマク装置が良い成果を発表しました。ピース(英国)を中心とした研究グループがソ連に赴いてこの成果を確認したのちは、トカマク装置による研究が世界中で行われるようになり、研究開発の大幅な進展が見られました。 その後、1985年の米ソ首脳会談後に行われたレーガン・ゴルバチョフによる共同声明で、戦略核兵器の削減と共に核融合炉開発を国際協力で進めることが合意され、「国際熱核融合実験炉ITER」の概念設計活動がスタートしたのです。
(編集部)40年前の共同声明が転機となり、国際協力研究が進められるようになったのですね。ちなみに先生がフュージョンエネルギーを研究するようになったきっかけは何だったのでしょう。
(上田先生)フュージョンエネルギーの研究が加速したのは、1970年に2度発生したオイルショック(石油危機)がきっかけでした。私も中学生の頃にオイルショックを経験したのですが、当時は「石油はあと30年で枯渇する」と言われており、危機感を覚えました。また科学少年でしたので、さまざまな科学雑誌を通じてフュージョンエネルギーの存在を知り、大きな可能性を感じました。そこで、大学進学後に核融合に関連した研究室を選択し、今に至ります。
クリーンな次世代エネルギーとして期待
(編集部)フュージョンエネルギーは、脱炭素社会に向けてGX(グリーントランスフォーメーション)を支えるエネルギーとしても注目されています。その理由を解説いただけますか。
(上田先生)フュージョンエネルギーは環境性能が高いのです。 まず発電時に二酸化炭素(CO₂)を排出しないので、地球温暖化対策に貢献できます。これは原子力発電も同じです。 次に資源面ですが、これは地球上に豊富に存在します。フュージョンエネルギーの燃料は、重水素とリチウムから作られる三重水素(トリチウム)の2つが基本ですが、重水素は海水に含まれるため、容易に抽出できます。またリチウムは電気自動車のバッテリー素材として需要が高まっていますが、実は海水中も豊富に含まれており、抽出技術も見通しがついています。将来的には、鉱山から発掘するのと変わらないコストで安定供給ができるようになると言われています。
(編集部)つまり、発電により資源が枯渇する心配がほとんどないわけですね。
(上田先生)その通りです。また原子力発電と違い、高レベルの放射性廃棄物を生じさせないのも大きなポイントです。燃料の三重水素は放射性物質なのでその取り扱いには注意が必要ですが、放射線のエネルギーが低く、環境への影響は原子炉から放出される放射性物質に比べて大幅に小さいです。
一方の原子力は、ウラン、プルトニウムを燃料とし、この2元素の原子核が分裂…壊れることで生まれるエネルギーを活用する仕組みです。しかし先に述べたようにウラン、プルトニウムが分裂した後に生じる原子核が放射能をかなり強く持っており、また長く存在し続けることが大きな問題となっています。これがいわゆる高レベル放射性廃棄物です。
(編集部)重水素と三重水素を融合させるフュージョンエネルギーの場合は、高レベル放射性廃棄物は生まれないのですね。
(上田先生)その通りです。ただ、低いレベルの放射性廃棄物は生み出します。重水素と三重水素が融合すると、エネルギー発生と共にヘリウムの原子が出てきます。風船を膨らませるガスに使われている、あのヘリウムです。これは放射線を出さない安全なものです。ただしヘリウムと共に、中性子という原子核の中にあるものが1個余って出てきて、これが発電炉の構造材に当たることで、放射線を出すような物質を作ってしまうのですね。

ただ、発電炉の構造材そのものを短期間(~100年)で放射線の大幅な減衰が可能な素材にすることで、最終的には普通の産業廃棄物として扱えると考えられています。原子力の場合は何千年・何万年も放射線を出し続けるような廃棄物を生み出しますから、それに比べれば環境に優しいと言えるでしょう。
(編集部)高レベル放射性廃棄物の処理に悩まなくて済むというのは、大きなメリットですね。
(上田先生)さらに付け加えますと、ウランの原子核は自発的に分裂します。ただ、この自発的分裂自体はゆっくりおこるため大きなエネルギーは出ませんが、分裂する時に発生する中性子を他のウラン原子核に吸収させると、即座に分裂します。そしてこの吸収・分裂反応が連続的に起こる(連鎖反応と呼びます)と大きなエネルギーが発生します。この連鎖反応により、大きなエネルギーを一瞬で発生させたのが原子爆弾であり、逆に連鎖反応の速度をコントロールして、適度にエネルギーが出るように制御したのが原子力発電になります。いずれにせよ、始まりは自発的に起こる核分裂です。
一方で、フュージョンエネルギーでは、燃料となる重水素や三重水素をまとめて瓶に詰めたとしても絶対に自発的な融合反応は起きません。自然には起こり得ない特殊な状態にしなければ融合しないため、制御不能になっても自然に反応が停止します。暴走する心配はありません。そのため原子力発電よりも安全性が高いといえます。
(編集部)なるほど。安全でクリーンなエネルギーとして注目されているのは、そうした理由からなのですね。
フュージョンエネルギー発電の仕組み

核融合反応の仕組みとポイント
(編集部)フュージョンエネルギーを生み出す、核融合の仕組みについて教えてください。
(上田先生)核融合とは、軽い原子核(重水素、三重水素)が融合して、より重い原子核(ヘリウム)に変わる際にエネルギーを放出する反応です。ただし核融合反応には、1億度以上の超高温状態が条件となります。
(編集部)1億度以上…想像もつきません。ですが超高温状態でなければエネルギーを放出しないからこそ、暴走しない安全な発電技術として注目されているわけですね。
(上田先生)そうです。少し専門的な話になりますが、原子核はプラス(正)の電荷を持っているので、ただ近づけただけでは互いに反発しあってなかなか衝突しません。この反発する力に打ち勝つには、原子核が高速度で飛び回る状態…「プラズマ」にする必要があります。「プラズマ」とは、原子がイオンと電子に分かれて自由に飛び回っている状態のことで、超高温下ではすべての物質がプラズマになります。
そして効率的に核融合反応を起こすには、プラズマを高密度な状態で長時間閉じ込め、衝突する頻度を高めることがポイントとなります。つまり、フュージョンエネルギーを効率的に発生させるには、重水素・三重水素を超高温状態でプラズマにし、それを真空容器内に閉じ込め、長時間維持する必要があるのです。
プラズマを閉じ込める核融合炉の仕組み
(編集部)1億度を超えた状態で長時間プラズマを閉じ込める…。一体どのような仕組みでそれを実現させるのでしょうか?
(上田先生)いくつかの方法が模索されていますが、特に有望なのが超伝導コイルで形成した強い磁場を用いる「磁場閉じ込め方式」です。
(編集部)なぜ磁場でプラズマを閉じ込められるのでしょう?
(上田先生)プラズマは電気を帯びた粒子のため、磁力線に沿って動く性質があります。有名なのがオーロラですね。オーロラは太陽から放出されたプラズマが地球の極地の大気に飛び込み、酸素や窒素とぶつかることで光る現象です。なぜ極地の大気に飛び込むかというと、地球は大きな磁石になっているからで、S極が北極・N極が南極の近くにあり、そこから磁力線が出ているため、磁力線に沿って動いたプラズマは必ず北極や南極の近くで大気に飛び込むことになります。
(編集部)その状態を超伝導コイルで人為的に作り出したのが「磁場閉じ込め方式」なのですね。
(上田先生)この時、磁力線をドーナツのように端のない形にするところがミソですね。そうすればプラズマが発電炉の容器内壁にぶつかることはありませんし、外に飛び出さないまま長時間閉じ込めることができます。この「磁場閉じ込め方式」は、「国際熱核融合実験炉ITER(イーター)」にも採用されています。
国際熱核融合実験炉ITERプロジェクト
ITERプロジェクトの目的と現在地
(編集部)先生が関わられた、国際熱核融合実験炉ITER(イーター)プロジェクトについて解説ください。
(上田先生)ITERプロジェクトの目標は、核融合反応により大きなエネルギーを発生するプラズマを長い時間、安定に制御できることを実証することです。誤解のないように言うと、ITERは発電を目的とした装置ではありませんし、第一段階では最大400秒間しか稼働させません。あくまで核融合炉を安全に実現できるかどうかを確認するのが目的のプロジェクトなのです。
(編集部)400秒の間、どのくらいのエネルギーを発生させるのですか?
(上田先生)フュージョンエネルギーとして50万キロワットを目標としています。ただし、このエネルギーは熱エネルギーで、その後電気エネルギーに変換されます。熱エネルギーはその一部しか電気にならないのが物理の基本原理ですから、実際はその3分の1ほどの発電量となるでしょう。よく「100万キロワットの発電所を代替するには」といった言われ方をしますが、このような既存の大型発電所に替わるためには、さらに大きなエネルギーを発生させる必要があります。
ITERはあくまでフュージョンエネルギーの実現性を確認するための実験炉です。しかし、ゆくゆくは稼働時間を伸ばして実験していきますし、次の段階としては発電装置を組み込んだ原型炉を作り、社会に貢献できるレベルの出力をめざすことになるでしょう。さらに原型炉で安全性や発電性能が実証されたのち、商業的に成り立つ発電炉を作るというのが、将来の開発の流れになります。
当面の目標は、2034年に南フランス(サン・ポール・レ・デュランス)で建設中のITERを完成させ、実証実験を開始することです。400秒で50万キロワットのフュージョンエネルギーを発生するプラズマの実証については、2044年頃になる計画です。重水素とトリチウムを核融合させるという机上の理論を初めて実証する、世界初の先進的な装置を作るという物理的ハードル、そして、33カ国での国際協力というマネジメントのハードルを乗り越えながら実現を目指しています。
ITERプロジェクトへの日本の貢献

(編集部)先生はITERプロジェクトに関与されたそうですね。どの部分に貢献されているのでしょう。
(上田先生)ITERの核融合炉の内部にある、真空容器の壁とプラズマが接触する部分に使われる耐熱材料の選定に関与しました。タングステンという金属です。
一口に核融合の研究といってもさまざまな分野があります。私はもともと耐熱材料とは異なる分野を研究対象としていたのですが、1992年…30代前半の頃に人から誘われ、日本とドイツの共同研究に参加。そこから核融合における高温プラズマが壁と接触したときに起こる現象を研究し始め、タングステンの活用を主張するようになりました。当時は先進的な研究でした。それが世界に理解してもらえるようになったのが2000年頃です。
その後、2007年にITERプロジェクトがスタートしたわけですが、それ以前から物理専門家会合と呼ばれる様々な課題を検討する複数のワーキンググループが立ち上がっていました。その一つのグループ(SOL and Divertor)のサブグループでタングステンのデータを取りまとめることになり、私は2008年にそのサブグループリーダーに就任しました。そこから4年ほどかけて自身の研究を進めながら世界のデータをまとめていきました。そして、最終的にITERでタングステンを使用することが決まったのが2013年頃です。
(編集部)先生は2024年5月に渡仏して、建設中のITERの実験炉を視察されたそうですね。感想をお聞かせください。
(上田先生)直径30メートル…原子炉とほぼ同規模のものが建設されているのを視察しました。これまでの研究の進展を考えると妥当なサイズだと思うのですが、ITERの後、発電を実証する原型炉ではエネルギーの発生量を増やすためにITERの1.5倍の大きさの原型炉が検討されてきました。ただそれはさすがに大きすぎるだろうというのが私の正直な感想です。実際に原型炉を作るなら、ITERと同等かより小さいサイズをめざさなくてはならないでしょう。
(編集部)コンパクト化が一つの課題ということですね。日本での具体的な動きを教えてください。
(上田先生)国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構が進める「JT-60SA計画」があります。日欧共同プロジェクトなのですが、 プラズマの制御研究に絞った実験装置を作り、 ITERの実験やそのあとの原型炉設計のためのデータ取得を行います。
また日本におけるフュージョンエネルギーの司令塔は内閣府にある有識者会議なのですが、そこではITERを参考にしながらも原型炉での発電実証を少し早めて2040年頃までにできないかという議論が出ています。
ただし商業炉で出てくるような大きな発電量を最初から出すのは無理があります。まずは小電力で発電実証を行い、プラズマの制御をさらに高度化することで出力を上げながら装置の性能を高め、最終的に商用炉につなげるようなロードマップが検討されています。私が主査を務める核融合科学技術委員会でもすでに議論が始まっています。
国際的な開発状況と日本の可能性

日本躍進の鍵は、技術力の継承にあり
(編集部)最近のニュースでは、民間でもフュージョンエネルギー開発が進んでいると報じられています(※)。国際的な開発競争が加速しているのでしょうか?
(上田先生)GX(グリーントランスフォーメーション)関係の投資先として、フュージョンエネルギーが注目されていることがあり、2020年頃から政府が支出する研究開発費と同程度以上の投資が民間よりされるようになってきました。それと相まって、関連ベンチャー企業がたくさん生まれています。ただ、投資を集めるには魅力ある企画が必要ということで、少しアグレッシブ過ぎるように見える内容が多いように感じます。一方で、政府主導の計画はどうしても保守的になりがちです。社会実装を前提とした商業炉を作るためには、まず炉のコンパクト化が必須となりますし、そのためにはいくつかのチャレンジングな課題を乗り越えなければいけません。その部分をベンチャー企業が上手く担ってくれると良いですね。我々としては2050年頃に実用につながる成果にこぎつけたいと考えています。
(編集部)炉のコンパクト化以外にも、日本における課題はありますか?
(上田先生)研究を推進していく人的リソースの確保です。「JT-60SA計画」ではITERの支援とともに、人材育成も目標の一つとしています。核融合炉の開発にはさまざまな技術が必要ですが、実は日本はそのほとんどを持っているのです。技術の継承という地味なところも含めて、フュージョンエネルギーの研究・開発をさらに発展させることができれば、日本だけの力でフュージョンエネルギー商業炉を作るポテンシャルは確実にあるでしょう。
フュージョンエネルギーの研究・開発には、さまざまな技術者が参画できます。私が専門とするプラズマ科学や材料工学はもちろん、装置の制御という意味では情報工学や電気電子工学、実際の装置製作においては機械工学と、それぞれの分野の知識が行かせます。
追手門学院大学理工学部は、各領域の研究者が協力していくことで成果をより高める可能性を秘めた環境だと感じています。教授の一人として、私も期待しています。
まとめ
2050年までにCO₂排出を実質ゼロする脱炭素社会の実現に向け、経団連では、再生可能エネルギーを「主力電源」とするとともに、既存の原子力発電を最大限活用しながら、フュージョンエネルギー発電に力を入れていくことを提言しています。 今回の上田先生のお話から、フュージョンエネルギー発電の実現に向けた現在地を知ることができました。また、核融合の研究が戦時状況も影響して比較的実現容易な核分裂の技術開発に向かってしまった歴史を鑑みれば、難易度は高くとも核融合をベースとするフュージョンエネルギーの実現には大きな意義があることがわかりました。 さらに、燃料を海水から生成できるフュージョンエネルギーは、海に囲まれた日本にとっては資源を有効活用できる発電技術のようです。ベンチャー企業と協力しながら日本の高い技術を継承・発展させ、日本の高い環境基準、安全基準に応える発電技術となることに期待が寄せられます。
【関連記事】